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ストップメーター
ストップメーターは走行中の速度を記録するための装置で、スピード違反の取り締まりに使用されます。
基本的には交通取締用パトカーで使用する装備ですが、一部を除き警らパトカーにも装備されています。
アナログ式とデジタル式が存在しますが、現在はデジタル式が主流です。
測定、記録方法
速度超過していると思われる車両を目視で確認した後、同じ速度で追尾し、ストップメーターをストップさせて速度を記録し、違反を確定させます。
デジタル式の場合は記録した速度を印刷することが可能です。
速度を測定するのはパトカーの乗務員自身であり、ストップメーターは測定した速度を記録するだけで、メーター自体に他車の速度測定機能はありません。
機械で他車の速度を測るには速度測定用のレーダーを使用する必要があります。
測定中はサイレンは不要ですが、赤色灯の作動が必須となっており、一部車両は測定用に前面警光灯のみ点滅するよう改造されている場合があります。
ストップメーターの速度は違反車両の速度として扱われますが、厳密には違反車両と同じ速度で走ったパトカーの速度であり、違反車両の速度そのものではありません。
アナログ式
(画像は関東精器製)
1980年代以前に使用されていた方式です。
外観はただのアナログスピードメーターですが、ストップボタンを押すとメーターの針が止まり、速度を記録することが可能です。
速度記録時はメーター内の赤いランプが点灯します。
もう一度ストップボタンを押すとリセットされます。
プリンター等、記録した速度を外部に出力する機能はありません。
デジタル式
1990年代以降主流の方式です。
右側にデジタルスピードメーター、左側に記録した速度を印刷するプリンターが装備されています。
幅と高さは1DIN相当ですが、奥行きがあり、オーディオスペースに装着するとはみ出ます(はみ出す前提で設計されています)。
ストップボタンを押すと速度が記録されるほか、カレンダー機能が内蔵されており、記録時の年月日時が内部に保持されます(画面には出ません)。
プリントボタンを押すと、記録時(違反時)の速度と年月日時がロール紙に印刷されます。
速度記録時は筐体内の赤いランプが点灯します。
ストップボタンで速度を記録した後、もう一度押すとリセットされます。
通常は画面に自車の速度を表示させますが、時計表示に切り替えることも可能です。
矢崎総業製
グレーの筐体にメーター部分は蛍光表示管でオレンジ色に光り、ボタンは日本語表記です。
電源はエンジンと連動しており、電源スイッチはありません。
トヨタ車を中心に採用されていましたが、後述のカンセイ製生産終了に伴い、矢崎製の独占状態となっています。
カンセイ製
黒い筐体にメーター部分はモノクロ液晶で、ボタンは英語表記です。
電源ボタンが装備されており、エンジンがかかっていても電源をオフにできます。
登場時の社名は関東精器でしたが、1991年にカンセイに変更、2000年にカルソニックと合併しカルソニックカンセイに変更されています。
日産グループのため日産車を中心に採用されていましたが、2010年代には生産終了されており、日産車でも矢崎製が採用されています。
さらに2019年には日産グループを離脱し、社名がマレリに変更されています。
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