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130系クラウンパトカー特集

130系クラウンパトカーは1987年に登場し、1995年まで製造されました。トランスミッションは5速MTのみで、AT車は設定されませんでした。

外観はサイドモール無し、廉価グレード(スーパーデラックス以下)用テールランプ、銀色スチールホイール、グレードエンブレム無しなど安っぽいですが、大型バンパーです。

内装も手動ウインドウにビニール張りのシートなど、安っぽいです。ルームミラーは白黒、覆面とも上下2段タイプです。

当初、3000ccの交通取締仕様のみでしたが、後に2000ccの警ら仕様も追加されました。

前期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 交通取締用四輪車※1 交通取締用四輪車(反転警光灯) 警護車※2
1988 216万円(一般道路用) - 224万円
1989 244万円(高速道路用) - -
1990 249万円(高速道路用) 日産が落札 -
※1 1994年度まで一般道路用と高速道路用に分けて入札を実施
※2黒塗りの交通取締用四輪車(反転警光灯)をベースに、ストップメーターを省いた車両

1987年に登場しました。エンジンは直列6気筒3000ccの7M-GEです。先代の120系では2800ccSOHCの5M-EUでしたが、当代で初めてDOHCが採用されました。

サスペンションは市販車3000ccと共通で、フロントがダブルウィッシュボーン、リアがセミトレーリングアームです。

外観はスタンダードに大型バンパーを組み合わせたものですが、ライトは丸目4灯ではなく角目2灯で電動リモコンメッキフェンダーミラーを装備していました。
また、廉価グレードでは非装備だったグリル一体型フォグランプが採用され、その関係でメッキグリルが装備されています。

ホイールは14インチ銀色スチール+センターキャップで、飾り穴の形状は丸型です。

内装はプッシュ式ヒーターコントロールパネルを備えたフォーマルインパネ(Bタイプ)をベースに、タコメーターと特装用センターコンソールを装備していました。ステアリングホイールはパワーステアリング付き2本スポークでオーディオはアナログ式AMラジオです。

旧日本道路公団向けの道路巡回車も3000cc+MTの組み合わせですが、警察仕様とは異なり5ナンバーサイズのコーナーモール付きスチールバンパー(紅白塗装)でタコメーターが非装備です。

1989年には一部改良でフロントグリルのデザインが変更されたほか、3ナンバー市販車と同様にトランクリッドのTOYOTAエンブレムが廃止され、ステアリングホイールの形状が変更されました。

パトカー架装部では警光灯がエアロダイナミックからエアロソニックに変更され、ストップメーターがアナログ式から矢崎製デジタル式に、サイレンアンプが松下通信工業(ナショナル)製から佐々木電機(現パトライト)製SAP-50に変更されました。

仕様変更に伴い装備の配置も変更され、サイレンアンプは特装コンソールに、ストップメーターとラジオはオーディオスペースに装備されています。

交通覆面ベースの警護車は1988年度に配備されましたが、それ以降は200系まで国費配備が途絶えています。

後期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 交通取締用四輪車※ 交通取締用四輪車(反転警光灯) 無線警ら車
1991 225万円(一般道路用) 240万円 三菱が落札
1992 258万円(一般道路用) 250万円 マークII配備
1993 257万円(高速道路用) - 日産が落札
1994 257万円(高速道路用) 日産が落札 204万円
1995 日産が落札 248万円 三菱が落札
※1994年度まで一般道路用と高速道路用に分けて入札を実施

1991年に登場しました。ハードトップは140系にモデルチェンジしましたが、セダンは130系が継続生産されたためパトカーも130系ベースのままとなっています。

エンジンは引き続き直列6気筒3000ccですが、ハードトップの140系にも採用された2JZ-GEに変更されました。クラウンパトカー初のハイオク指定で、1993年に80系スープラが登場するまで2JZとMTの組み合わせは当車のみでした。

従来は5ナンバー車と共通だった3ナンバー車のフロントグリルが専用設計になった関係で、パトカーも3ナンバー用グリルを採用しました。

サイレンアンプはSAP-50からSAP-500シリーズに変更されました。

ホイールは15インチスチールで、銀色かつホイールキャップレス(センターキャップ)仕様はパトカーのみです。

後期型よりドアミラー車も確認されていますが、3ナンバー車には存在しない黒色ミラーです。

当世代より道路巡回車も3ナンバー仕様の外観が採用されています。

1993年の一部改良でフロントグリルのデザインが変更され、AMラジオが電子チューナー式に変更されました。同時に1G-FEを搭載する2000ccの警ら仕様(GS130Z)も追加されましたが、3ナンバー仕様のため、3000ccとの見分けが付きにくいです。

警ら仕様は交通取締仕様とは異なり、リアサスペンションが車軸式となっており、3ナンバーで車軸式の組み合わせはパトカー以外では営業車(タクシー仕様)のロイヤルサルーンのみとなっています。

1995年12月に130系セダンは150系にモデルチェンジしましたが、150系のパトカーは少し遅れて1996年に登場しました。

香川県警のトヨタ・クラウン130系(140系前期型相当)。
1996年3月ごろ 坂出IC#トヨタクラウン #130系 #パトカー #香川県警 pic.twitter.com/bxpambMjmR

— いぶき工房 (@ibukikobo) 2020年12月21日
130系後期型です。1991〜1993年型で、1993年以降の型とはフロントグリルの形状が異なります。(Twitterより)

主要諸元

前期型

グレード スタンダード
型式 E-MS135Z-AEMRF
変速機 5MT
全長(mm) 4860
全幅 1720
全高 1630
重量(kg) 1520
エンジン 7M-GE/190ps
燃費(60km/h定地) 15.6km/l
タイヤ 195/70R14 90H

後期型

グレード スタンダード
型式 E-JZS133Z-AEMRF
変速機 5MT
全長(mm) 4860
全幅 1700
全高 1650
重量(kg)※ 1540
エンジン 2JZ-GE/230ps
燃費(60km/h定地) 15.0km/l
タイヤ 195/60R15 90H
※エアコン装着車は+20kg。
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