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210系クラウンパトカー特集
2016年4月に200系の後継として登場しました。搭載エンジンの関係で、210系のパトカー仕様は登場するか微妙な状況でしたが、当代でもマイナーチェンジに合わせて設定されることになりました。
市販車はハイブリッドがメインで、後期型アスリートには4気筒ターボも設定されましたが、パトカー仕様は引き続きV型6気筒NAガソリンエンジンとなります。
警ら仕様は200系同様2500ccの4GR-FSEです。交通取締仕様については市販車に3000ccが存在しないため、3500ccの2GR-FSEが搭載されます。4WD車は2500ccしか存在しないため、パトカーでも2500ccのみの設定です。
トランスミッションは警ら仕様が6速AT、交通取締仕様が8速ATで、いずれもシーケンシャルシフトマチック付きです。
2017年度から200系と同様の交通覆面ベースの警護車が配備されています。
2018年にグループ再編で架装元がトヨタテクノクラフトからトヨタカスタマイジング&ディベロップメントに変更されています(パトカー専用のベース車両は引き続きトヨタ自動車が生産)。
国費導入車1台あたりの価格
年度 |
無線警ら車 |
無線警ら車(4WD) |
交通取締用四輪車 |
交通取締用四輪車(反転警光灯) |
警護車 |
2016 |
298万円 |
326万円 |
334万円 |
344万円 |
- |
2017 |
298万円 |
298万円 |
332万円 |
344万円 |
台数不明 |
2018 |
263万円 |
326万円 |
330万円 |
341万円 |
298万円 |
2019 |
301万円 |
330万円 |
355万円 |
351万円 |
- |
2020 |
331万円 |
340万円 |
439万円 |
404万円 |
- |
交通取締仕様のエンジンルームです。200系以前ではボンネット裏の吸音材とエンジンカバーが非装備でしたが、210系では市販車同様装備されています。
交通取締仕様のコーションラベルです。排ガス記号は当初DBA-でしたが2019年に平成30年排出ガス規制に適合し、3BA-に変更されています。
外観
警ら仕様は従来通りロイヤル系の外観ですが、交通取締仕様はエンジンがアスリート系専用のため、パトカーもアスリート系の外観が採用されています。そのため、交通覆面もアスリート系の外観が採用されています。
200系では低排出ガス認定ステッカーと白黒の車名、Cピラーエンブレムが省略されていましたが、210系で再び装備されるようになりました。また、覆面は今回初めてグレードエンブレム(アスリートS)が標準装備されました。
ホイールは市販車同様のアルミで、警ら仕様が16インチ、交通取締仕様が18インチです。ただし、18インチはスパッタリング塗装が省略されているため色が異なります(覆面はスパッタリング仕様もオプションで選択可能)。
ドアハンドルは白黒がカラードタイプで、助手席ドアの鍵穴は市販車同様非装備となっています。ただし、スマートエントリーの有無は不明です。
覆面は市販車アスリートS同様、メッキ+カラードタイプです。
200系はパトカーでもフロントトップシェードが装備されていましたが、210系では廉価グレードに非装備車が存在するため廃止されました。そのため、覆面はアスリートS相当の外観でトップシェード非装備という、市販車には存在しない組み合わせとなります。また、トランクリッドイージークローザーも同様に廃止されています。
LEDハイマウントストップランプは、市販車の場合グレードにより4灯式と6灯式が存在しますが、パトカーは4灯式が標準となっており、3500ccエンジン+4灯式の組み合わせはパトカー専用です。
ただし、ソフトプライバシーガラスをオプション装着すると6灯式となり、国費の交通白黒は6灯式で配備されているほか、覆面も県費で少数6灯式が存在します。
後期型市販車は2016年8月以降先進安全装備のトヨタセーフティセンスPが装備されていますが、パトカーはそれ以降も非装備となっています。そのため、プリクラッシュセーフティシステム用の単眼カメラが非装備のほか、覆面は王冠マークが全車ミリ波レーダー非装備仕様となっています。
200系以降、白色塗装が有料色のパールホワイト(ホワイトパールクリスタルシャイン)のみとなったため、200系のパトカーには白色塗装が存在しませんでしたが、210系ではパトカーにもパールホワイトが設定され、白色塗装が復活しました。
国費車のドアバイザーは交通覆面全車、交通白黒の2016、2019、2020年度車、警らの2019、2020年度車に装備されています。
デビュー当初、ベース車同様平成17年排出ガス基準75%低減レベルで4つ星の低排出ガス認定ステッカーが貼られていましたが(排ガス記号DBA-)、2019年に平成30年排出ガス規制に適合し、低排出ガス認定を受けなかったため(排ガス記号3BA-)ステッカーが非装着となっています。
国費車は生産時期の関係で2020年度のみ3BA-車です。
散光式警光灯は200系に引き続き、小糸製作所製のLED110シリーズ(LED110BRSX2)が採用されています。
警視庁には2019年度に交通取締仕様のエアロホーク装着車が都費配備されています。
前面警光灯は小糸製LEDが標準で、警ら仕様は赤レンズがフロントナンバープレート両脇、交通取締仕様は白黒、覆面問わずクリアレンズがフロントグリル内側に装備されています。
覆面の一部には大阪サイレン製LFA-50-Bが装備された車両が存在しており、黒レンズのため非点滅時の秘匿性が高くなっています。
内装
内装はアスリート系に近く、ウッドパネルの使用量も市販車と同等となっています。
警ら仕様と交通取締仕様で細部が異なります。
トヨタセーフティセンスが非装備のためレーダークルーズコントロールは非装備ですが、通常のクルーズコントロールは装備されています。
足踏み式パーキングブレーキは従来のハンドリリース式に代わり、フットリリース式が採用されています。
2020年度頃から一部国費車にはメーカー純正ドライブレコーダーが装備されています。
警ら仕様(GRS210)の車内です。
警ら仕様のメーターパネルはロイヤル系に準じており、針の色が白色となっています。
交通取締仕様(GRS214)の車内です。警ら仕様とは異なり、革巻きステアリングとパドルシフト、電動チルト&テレスコピックステアリングが装備されています。
交通取締仕様のメーターパネルはアスリート系に準じており、針の色が赤色となっています。
メーター等の照明点灯状態です。(提供:もっくんさん)
サイレンアンプはパトライト製で、130系後期型から採用され続けたSAP-500に代わり、SAP-520が搭載されています。
オーディオはAM/FMラジオですが、廉価グレードがオーディオレス仕様のため、専用品ではなく商用車用のワイド1DINタイプとなっています。
ストップメーターはオーディオスペース下部に搭載され、上部は1DIN小物入れとなっています。
エアコン操作パネルは市販車同様トヨタマルチオペレーションタッチが採用されています。
マップランプとオーバヘッドコンソールです。
後席はアームレスト無しのビニールレザーです。
後席のエアコン吹き出し口です。
天井には読書灯が装備されています。
200系までは前席のみパワーウインドウにオート機構が装備されていましたが、210系では市販車同様後席にも装備されています。
昇降機非装備車のトランクリッド内側に装備された、後部補助警光灯です。200系で装備されていたイージークローザーが廃止されたため、警告ステッカーも非装着です。(提供:もっくんさん)
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