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キャラバン誘導標識車特集

誘導標識車は事故処理車と似ていますが、電光掲示板の機能が異なっています。

表示機能が後ろ側しかありませんが、「事故」、「検問」、矢印以外にも様々な内容が表示可能です。

ここでは2002年度以降の国費導入車の変遷について解説したいと思います。

いずれもロングボディ標準ルーフのDXがベースで、低床5ドアの6人乗りとなっています。

国費車の塗装はメーカー純正の白黒塗装でカラーコードは2R8です。

県費配備は事故処理車と比べ少数で、衝突安全性を考慮してSUVベースが多く、ワンボックスベースは警視庁などに限られています。

基本的には高速道路での運用を想定しており高速隊への配備が多く、高速走行時の安定性を高めるため4WDが採用されています。

同様の電光掲示板を装備した車両の中には交通規制用バン型車の名目で配備される車両もあり、こちらは所轄署への配備が多く、一般道路への運用を想定しているため2WDとなっています。

E25

前期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 2002 2003 2004 2005
価格 410万円 404万円 396万円 388万円
2002年度から配備開始されました。

電光掲示板はパトライト製で、警光灯は同社製エアロソニックです。

全車4WDでエンジンはDOHC直噴ディーゼルターボのZD30DDTiです。トランスミッションは同エンジンの4WDにMTの設定が無いため4ATでの配備です。

前面警光灯はありませんが、警察本部によっては後付されている場合があります。

2003年度車以降はベース車の改良でフロントバンパーの形状が変更されています。

2004年度以降はディーゼル車の新短期規制適合に伴い排ガス記号がKG-からKR-に変更されています。

後期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 2006 2007 2008 2009 2012
価格 390万円 399万円 308万円※ 394万円 381万円
※交通規制用バン型車の名目で配備

2006年度に配備開始されました。

寒冷地仕様はヒーター付きメッキドアミラーが装備されており、標準地仕様とは外観が異なります。

2007年度以降は地域に関係無く寒冷地仕様で配備されているほか、新長期規制適合に伴い排ガス記号がKR-からADF-に変更され、同時にバックドアの3.0Di INTERCOOLERが廃止されています。

2009年度以降はハロゲン前面警光灯が装備されています。

2012年度車のみディーゼル車のアルミホイール標準化に伴いアルミホイールが装備されているほか、ポスト新長期規制適合に伴い排ガス記号がADF-からLDF-に変更されています。

2008年度には誘導標識車と同等の電光掲示板を備えた車両が交通規制用バン型車として配備されており、こちらは2WDガソリンエンジンのMT車となります。
また、白黒塗装の他、白色単色塗装に警察名が表記された車両も存在します。

NV350キャラバン(E26)

前期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 2013 2015
価格 373万円 386万円
2013年度に配備開始されました。

当世代より全車ホイールキャップが標準装備されたほか、エンジンが2500ccのYD25DDTi、トランスミッションが5ATに変更され、バックドアにPURE DRIVEのエンブレムが装着されました。

前面警光灯はLED化され、LP3が装備されたほか、全車ドアバイザーがオプション装着されています。

当世代より寒冷地仕様の配備先が限定されており、ヒーター付きドアミラー装着車は一部地域のみの配備となっています。

スライドサイドウインドウとプライバシーガラスがセットオプション化されたため、当世代よりリアスモーク仕様となりました。

中期型

国費導入車1台あたりの価格
年度 2017 2018 2019 2020
価格 382万円 472万円 533万円 539万円
2017年度より配備開始されました。

Vモーショングリル採用に伴い、前面警光灯の装着位置がフロントバンパーからフロントグリルに変更されましたが、グリルがバンパーをえぐるように大型化されているため、高さは変わりません。

ベース車の改良で当世代よりスライドドアのレールが車体色で塗装されているほか、バックドアのPURE DRIVEエンブレムが廃止され、エマージェンシーブレーキが全車標準装備されていますが、事故処理車を始め国費の警察車両の多くはレスオプション仕様で配備されてます。また、ヒーター付きドアミラー装着車はミラーがメッキ化されています。

2017年度車のみパトライト製電光掲示板が装備されていましたが、生産終了に伴い2018年度以降は名古屋電機工業製(W-L012-5)に変更されています。
同時に警光灯も同社製フリックスに変更されており、落札価格が上昇しています。

2019年度車からリアアンダーミラーの代わりにバックカメラが装備されており、ルームミラーの位置にバックモニターが装備されています。

2020年度車はベース車の改良で車名エンブレムがNV350からCARAVANを強調させたものに変更されています。 < BACK << TOP