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エルガミオ大型輸送車特集
エルガミオは2002年度から大型輸送車として配備されており、大型輸送車の代名詞的存在となっています。
いずれも青白塗装のいわゆる機動隊カラーで窓ガラス破損防止の金網が装備されており、給油口や点検口には鍵が装備されています。
屋根にはスピーカー分離型の散光式警光灯とゴールドキング製換気扇が2基ずつ装備されています。
警光灯は2019年度までスクエア型が採用されていましたが、生産終了に伴い2022年度にエアロウイングに変更されています。
乗降扉は前扉と中扉のいわゆる前中扉で手動式です。前扉はいずれも折戸ですが、中扉は配備時期によって異なります。
コーナリングランプはいずれの世代も非装備です。
サイドミラーは大東プレス工業製ハイウェイミラーが採用されていますが、リモコン調節機能やヒーター機能は非搭載です。
シートはビニール張りで運転席横に折りたたみ式の助手席が装備されています。
後席はハイバックシートでリクライニングに対応しており、背面には手すりとカップホルダー一体型小型テーブル、灰皿が装備されています。
座席数は29ですが、立席乗車可能で定員は30人を超えています。本来定員30人以上の場合非常口が必要ですが、1990年代後半以降の大型輸送車では非装備となっています。
大型輸送車は手動ドアのため、通常ドア開閉スイッチが装備される場所にクーラーと各種照明の集中スイッチが装備されています。
KK-LR333J1
国費導入車1台あたりの価格
エルガミオ初の大型輸送車で、2002年度に配備されました。台数は12台と非常に少なく希少な存在です。
車体はいすゞバス製造製で、シャーシと車体の銘板がそれぞれ装着されています。
初代のリーフサスツーステップ車がベースで中扉は外吊り式の引戸です。床下トランクが装備されています。
前面警光灯はハロゲンタイプで、側窓は銀サッシで2段窓です。路肩灯は右側のみ装備されています。
ミラーステーは他の大型輸送車同様左右ともロングタイプが採用されています。
リアのプレスラインはガーラミオの2枚窓仕様に準じており、排気ガスを上部に排出するためのパイプが装備されています。
エンジンは直列6気筒NAの6HH1-S(225ps)でトランスミッションは5速ATです。
バックカメラはクラリオン製でバックモニターは同社製ブラウン管です。
KK-車の運転席です。(提供:北九pcさん)
PA-LR234J1改
国費導入車1台あたりの価格
年度 |
2005 |
2006 |
価格 |
1153万円 2720万円(CNG車) |
1155万円 |
新短期規制適合車で2005年度から配備されました。エアサスワンステップ車がベースで中扉は折戸です。
当代より車体の製造がジェイ・バスに移管されており、シャーシと車体で分かれていた銘板が1枚に統合されています。また、ガラスの刻印もISUZUからJBUSに変更されています。
側窓は銀サッシですがメトロ窓に変更されています。当世代より路肩灯は左右に装備されています。
ミラーステーは左右ともロングタイプですが、ベース車の改良に伴い形状が変更されています。
リアのプレスラインはエルガミオに準じており、埋められたリアガラスの位置にISUZUロゴが表記されています。
ナンバー灯の形状が変更され、側面から上部に移動されています。
排気ガスを上部に排出するためのパイプは当世代より廃止されています。
エンジンは直列6気筒ターボの6HK1-TCN(240ps)です。
2005年度にCNG車が配備されていますが、ディーゼル車とは異なり中扉が戸袋式の引戸となっています。
PA-車の運転席です。
PDG-LR234J2
国費導入車1台あたりの価格
年度 |
2007 |
2009 |
価格 |
1192万円 |
1517万円 |
新長期規制適合車で2007年度から配備されました。前面警光灯はLEDに変更され、パトライト製LASが装備されています。
エンジンはPA-車と同じ6HK1-TCNですが、排ガス対策でDPD(DPF)が装備されています。
バックカメラは市光工業製に変更され、バックモニターも同社製液晶タイプが採用されています。
運転席は2007年度車が路線仕様にヘッドレストが装着されたものですが、2009年度車はエルガ送迎仕様と同じヘッドレスト一体型に変更されています。
PDG-車の運転席周りです。
2007年度車の運転席シートです。
2009年度車の運転席シートです。
SDG-LR290J1
国費導入車1台あたりの価格
年度 |
2012 |
2013 |
2014 |
2016 |
2017 |
価格 |
1486万円 |
1457万円 |
1500万円 |
1550万円 |
1550万円 |
ポスト新長期規制適合車で2012年度から配備されました。前面警光灯はLASからLP3に変更されています。
ナンバー灯は装着方法が変更され、ステーではなくエンジンリッドに直接装着されています。
メーターパネルは5代目フォワードと同型に変更されています。
エンジンは直列4気筒ターボの4HK1-TCH型(240ps)です。
運転席は路線用に戻されましたが、ヘッドレストが大型化されています。
2016年に2代目にモデルチェンジされましたが、大型輸送車は引き続き初代ベースで2016、2017年度に配備されています。
一部仕様が変更されており、クーラーがサーモキング製からデンソー製に変更され、サイレンアンプがSAP-520に変更されたほか、フロントバンパーの金網装着用の滑り止めの形状が変更されています。
2012〜2014年度車の運転席周りです。サイレンアンプはSAP-500が装備されています。
2016〜2017年度車の運転席周りです。サイレンアンプはSAP-520が装備されています。
SDG-車の運転席シートです。
2KG-LR290J3
国費導入車1台あたりの価格
ポストポスト新長期規制適合車で2018年度に配備されました。初代が排ガス規制で2017年までしか生産できないため、大型輸送車も2代目ベースに変更されました。
ノンステップ車がベースで中扉は戸袋式の引戸です。側窓は黒サッシのT字窓です。
エンジンは直列4気筒ターボの4HK1-TCS(210ps)で、排ガス対策のためDPDに加え尿素SCRが新たに採用されています。
インパネの形状は変更されていますが、メーターパネルは先代と細部しか変わりません。
トランスミッションは5速ATから6速AMTに変更されています。
燃料タンクは右側床下に装備されています。
ヘッドライトと路肩灯はベース車同様LEDが採用されています。
運転席です。サイレンアンプとラジオはインパネに増設されたDINスペースに装備されています。
2KG-LR290J4
国費導入車1台あたりの価格
年度 |
2019 |
2022 |
価格 |
1947万円 |
1958万円 |
2019年度から配備されました。テールランプがLED化されたほか、右側ミラーステーがロングタイプから標準タイプに変更されています。
ベース車ではドライバー異常時対応システム(EDSS)が装備されていますが、大型輸送車は非装備です。
ホイールパークレバーのラベルはベース車同様日本語表記が追加されています。
2022年度に散光式警光灯がエアロウイング(AZF)、前面警光灯がLPT-2に変更されています。
2022年度車の運転席です。(提供:もっくんさん)
2KG-LR290J5
国費導入車1台あたりの価格
2023年度に配備されました。法規対応でオートライトが装備されており、インパネに照度センサーが追加されています。
トランスミッションはAMT廃止に伴い、アリソン製ボタン式6速ATが採用されています。また、ステアリングホイールの形状が変更され、バックカメラは装着義務化に伴い機種が標準装着品に変更されています。
ベース車では運転席側Aピラーにドライバー状態検知用カメラが装備されていますが、大型輸送車はEDSSが無いためこちらも非装備です。
現時点では外部電源で動作可能な電気式ルーフエアコン装備のIII型のみ配備されており、台数も6台と少ないです。
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