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シグマパトカー特集

1991年にギャランΣパトカーの後継として登場しました。当時の無線警ら車は2000cc6気筒相当の動力性能が求められており、シグマにも2000ccが設定されていましたが、パトカー仕様はあえて2500ccの6G73を搭載しました。

トランスミッションは基本的に5MTのみでしたが、1994年度に国費で20台のみ4ATも導入されました。パトカー仕様として型式認定を受けているのはMT車のみだったらしく、AT車は改造車扱いとなりました。また、市販車とは異なり、足踏み式パーキングブレーキではなくMT車同様ハンドブレーキを採用しました。 また、1993年11月以降は市販車がATに統一されたため、MTはパトカーのみとなりました。

外観は20Eにボディ同色フロントグリルを装備し、ホイールキャップを廃したものでしたが、1992年のマイナーチェンジではテールランプ周りのみ変更され、フロントマスクは最後まで前期型のまま変更されませんでした。

内装はビニール張りのシートとサイレンアンプ、ストップメーターを装備する関係でカップホルダーの位置に薄型ラジオを装備する以外は市販車に準じており、オートエアコン、パワーウインドウ、ウッドパネルなどはそのまま装備していました。 ただし、リアシートは市販車と形状が異なり、アームレストとヘッドレストが非装備です。

ちなみにシグマのオーストラリア仕様であるマグナにはマニュアルエアコン、手動ウインドウなどを採用した廉価モデルも存在しました。

警光灯はエアロソニックのみでしたが後にエアロブーメランが選択可能となり、特にエアロブーメランは国費の無線警ら車としては初めて採用されました。サイレンアンプは松下通信工業製とパトライト製が存在します。

安全装備は運転席エアバッグがオプション設定されており、国費ものでもエアバッグ装備で配備されました。

市販車が製造中止になった後も1996年まで製造され、1997年には後継のディアマンテパトカーが登場しましたが、国費で採用されることはなく2000年には製造中止となりました。

覆面仕様は設定されていませんが、1993年度に指揮用車として後期型20EのAT車が国費配備されており、フェンダーミラーで特注の黒系塗装が採用されています。
国費導入車1台あたりの価格
年度 1991 1994 1995
価格 211万円 254万円(AT) 211万円
210万円(エアロブーメラン搭載車)

国費車の退役が進んだ後も1995年度に県費配備された愛知県警の車両が最後まで残っていましたが、2013年度で退役となりました。

前史-ギャランΣパトカー

国費導入車1台あたりの価格
年度 1988
価格 187万円
三菱初の国費無線警ら車として配備されました。

1988年度に国費配備されたほか、データが無いので詳細は不明ですがそれ以前にも配備されている模様です。

エンジンはV6(6G71)の設定もありましたが最高出力が105psと低く、パトカーは直4SOHCターボのG63B(125ps)が搭載されました。
トランスミッションは5MTのみです。

外観はLGに近いですが、カラードバンパーとメッキドアハンドルが装備され、内装はLS相当で後席ヘッドレスト非装備です。

警光灯はエアロダイナミックが装備され、国費導入車はフロントバンパー下部にイエローレンズのフォグランプが装備されました。

宮崎県警のパトカー。三菱ギャランΣ。1995年1月 高千穂駅前#パトカー #ギャランΣ pic.twitter.com/pethhPfClS

— いぶき工房 (@ibukikobo) 2020年12月27日
(画像はTwitterより)

主要諸元

型式 E-E15AK
変速機 5MT
全長(mm) 4660
全幅 1695
全高 1610
重量(kg) 1190
エンジン G63B/125ps
燃費(60km/h定地) 21.5km/l
変速比 1速:3.166
2速:1.833
3速:1.240
4速:0.896
5速:0.731
後退:3.166
減速比:4.067
タイヤ 185/70SR14
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